2020年11月17日にShopifyは中国大手決済Alipayと提携することを発表しました。今まで第三者決済会社を通してでないとAlipayが使用できませんでしたが、今回の提携によってAlipayでの直接的な支払いができるようになると説明されています。
U.S merchants can now use @Alipay, Asia’s leading digital wallet platform, unlocking the power of cross-border commerce
— Shopify (@Shopify) November 17, 2020
The new payment gateway will allow you to seamlessly accept payments from 1+ billion annual active users in China alone.https://t.co/CDdBIrV85a
Alipayとは
Alipayとは、中国最大手のオンラインショッピング事業を行うアリババグループの決済サービスです。アリババプラットフォームのオンライン決済で使用できるだけでなく、屋台や店舗などのオフライン決済も行うことができます。
驚異的なのはそのユーザー数で、中国モバイル決済分野ではシェア率が50%を超え、2019年時点で10億人ものユーザーを抱えていることでしょう。それでもただのユーザーではなく、アクティブユーザーが10億人を超えており、世界中に数百社の金融パートナーが存在しているのです。
ShopifyとAlipayの提携内容
先ほど述べた通り、今回の提携によってShopifyストアにおいてAlipayの直接的な決済が可能になるとのことでした。しかし、この決済手段が利用できるのは現時点(2020/11/20時点)でアメリカのストアのみであると記載されています。
日本のマーチャントは、まだ直接的なAlipay決済を導入することができなく、現在同様、第三者決済会社を介して決済することになります。
Shopifyの商品マーチャントサービス部門のVPを務めるKaz Nejatian氏は、今回の提携に対して以下のように述べています。
「Shopifyは、国境のないEコマースに向けてマーチャントのビジネスを加速させるには彼ら自身の市場だけでなく、もっと本質的な意味での国際的な市場にも着目する必要があるのです。よって、私たち(カナダ/アメリカ)の事業者にとってアジアの消費者を流入させることは大きなチャンスに繋がります。特にAlipayは、中国市場において10億人以上もの人々をサービスを提供します。今回のAlipayとの提携を通じて、新規クロスボーダー消費者にできる限り最高の購買体験を提供したいと考えています。」
Shopifyの公式記事の中で、Alipayの決済ゲートウェイは現時点でアメリカのマーチャントのみに提供されていますが、今後将来的に香港、インド、韓国、インドネシア、フィリピン、マレーシア、たい、パキスタン、バングラディッシュのストアでも使用できるようになると記載されています。リストの中に日本が含まれていないため、日本で導入されるのはもう少し先になるかも知れません。
ShopiyがAlipayと提携することによって得られる恩恵 まとめ
このようにShopifyが中国で莫大なユーザーを抱えるAlipayと提携することによって、Alipayを利用するユーザーの流入が期待できると言えるでしょう。
特に2月の中国の旧暦の正月(春節:Chinese New Year/Lunar New Year)や11/11(シングルデイ)などのイベントの際には非常に多くのユーザーがShopifyストアにも流入してくる可能性が高いです。Alipayとの提携によって、Shopifyストアでの購入の敷居が下がることは非常に魅力的といえます。越境ECなどを運用している方は、中国のイベントにフォーカスしたキャンペーンを打つことで今まで以上の効果が期待できるかも知れません。
最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、本日も良い1日を!
(参考記事)